いくら素晴らしいものを作っても誰も知らないのであれば、それは存在しないと同じです。
_ブランディングデザイナー 青柳徹
7回目のコラムはブランディングデザイナーの青柳徹さんです。
こどもDIY部のこどものまちでは「つくる」仕事がメインなので、つくるのが好きな子がたくさん来ます。では実際につくるお仕事をしている人にも話を聞いてみようと、デザイナーのお仕事のこと、フリーランスの働き方について青柳さんに聞いてみました。
Q1 現在のお仕事やこれまでの活動の内容を教えてください。
栃木県を拠点にブランディングデザイナーとしてフリーランスで活動しています。
元々はグラフィックデザインが中心でしたが、様々な案件に関わるうちにクライアントの本質的な課題解決をしたいと考えるようになり、デザインだけを目的とせず、ブランディングやPR、販売や人材育成にも関わりながら、クライアントのパートナーのような立ち位置で仕事をしています。
2018年、仕事とは別にマイプロジェクトとして2つのプロジェクトを立ち上げました。
1つは、栃木の伝統料理「しもつかれ」を県民の誇れるブランドとしてアップデートする「しもつかれブランド会議」です。
独特の風味と見た目から好き嫌いが別れ、若い世代を中心に食べる人が減少している現状がありますが、栃木固有の伝統料理であり、今後の観光やインバウンドの観点から考えても、栃木の観光資源のひとつにアップデートできれば、他に無い固有のコンテンツになると考え、ブランディングをしています。
2つ目は栃木県栃木市にある国府南小学校で、地域住民と外部講師とが連携したクリエイティブ教育「oneclass(ワンクラス)」を運営しています。
この小学校は全児童が39名と少なく、近隣校との統廃合の可能性が示唆されていますが、住民はできれば地域のシンボルでもあるこの学校を残したいと考えていました。
僕は小規模校のフレキシブルさを強みと捉え、ここにしか無い、ここでしか体験できない授業をすれば、学区外からでも通ってもらえる学校になるのではと仮説を立て、教育委員会、学校と相談し、現在の学校教育では学ぶ機会が少ない、クリエイティブやコミュニケーションを学べる授業をスタートしました。
僕のビジョンは「地域を持続可能にアップデートする」ことです。地域を持続可能にするには、そこでチャレンジする人を増やすことが重要です。地域住民とそこに関係する人がチャレンジしやすい環境を作ることで、多くの個人がやりたことを実現できる場所にしたいと考えています。
子どもには「oneclass」で小学生からクリエイティブ思考を実践しながら学ぶ機会を、大人には「しもつかれブランド会議」でブランディングや課題解決法を一緒に試行錯誤しながら学び・実践できる機会を作ることで、チャレンジしやすい環境を作り、そこから自己実現へと繋がる学びのエコシステムを形成したいと考えています。
子どもから大人まで一貫して学べる仕組みを作り、地域をフィールドに活動する人を増やすことで、持続可能な場所にしていけたらと思います。
青柳さんの代表的なお仕事
Q2 子ども時代はどんなことに熱中していましたか?
学校の授業だと、数学と音楽が好きでした。数学は答えが1つしか無いところと思考のプロセスが好きでした。音楽は昔から何故か得意意識があり成績は良かったです。暗記系の科目は苦手でした(笑)
熱中していたのは、ファミコンですね(笑)ゲームばかりやってました。父も好きで弟と3人で良くプレイしていたのを覚えています。
ファミコンソフトをプログラミングできるソフトも有り、それで簡易的ですなゲームを作っていた記憶があります。今も少しプログラミングするので、原点はそこかなと思います。
それと良くやっていたのは、何とかごっこですね。自分たちでストーリーをリアルタイムに考えて、数人で役柄を決めて遊んでいました。
Q3 青柳さんは起業していらっしゃいますが、ぶっちゃけ起業してよかったと思いますか?理由と一緒に教えてください。
起業して良かったことしかないです。自分のやりたい様に仕事をコントロールできるなんて面白いしかないですよ。ダメな上司の変な企画とかやらないくていいんですから(笑)
反面、良い時も悪い時も全部自分のせい。言い訳はできない。あらゆる面で自分に責任が発生する。だからこそ必死だし楽しみたい。
僕は儲けることが最優先ではなく、判断基準は楽しいかどうか。つまらないことして生きたくはないし、時間を無駄にしたくない。やりたいことにフォーカスして最善を尽くす方が生きている実感がある。自分を昨日よりもアップデートすることを大切にしています。
自分らしく仕事ができる環境が重要なので、会社を大きくする事より、自由に動ける環境を持続できる様にしています。大きな仕事をやる時は仲間と組めば良いですしね。
これからは企業よりも個人の時代。どう自分自身をブランディングしていくか、常に考えています。
Q4 こどもスタートアップ塾では子ども達のアイデアを発信する取り組みです。青柳さんにとって創ったものを発信することにどんな意味がありますか?
いくら素晴らしいものを作っても誰も知らないのであれば、それは存在しないと同じです。発信し認知をしてもらうことで、その先へと繋がります。発信は創造と同じくらい大切だと考えています。
それと持論ですが、アイデア自体には価値はありません。考えるだけで実践しないのは何もやっていないのと同じです。
実践しながら考える。失敗したらやり直せば良いことです。気楽に楽しみながら続けることで見える景色もあります。
Q5 最後にこれからの時代を生きていくこども達へのメッセージをお願いします!
みんながこれから歩む時代は、僕らが生きてきた時代と全く違うものとなり、自分で考え自分で行動することが重要になります。誰も経験したことのない、前例のない時代。他人の意見も大切だけど、もっと大切なのは自分の心の声を信じ、やりたい事に突き進むことだと思っています。
この「こどもスタートアップ塾」は、きっとみんなが進みたくなる選択肢をたくさん与えてくれて、その進み方も教えてくれる場所となるはずです。
僕もみんなのが進みやすい道を、できる限り作りたいと思っています。
みんなの将来を楽しみにしています!
「アイデア自体に価値はない。作っても発信しなきゃ存在しないと同じ。」
なんとも大人の世界は厳しいね!でも青柳さんは楽しんでいる様子です。
自分の心の声を信じ、やりたい事に突き進んでいけたら楽しいになるのかな?
こどもスタートアップ塾にも、会社のホームページをつくるというちょっと難しいところがあります。それを超越するほどの楽しい体験になるように、心の声をいっぱい発見したいですね。
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